2013年10月03日

特許発明の解釈に包袋禁反言を適用した事例

事件番号 平成25(ネ)10030
事件名 損害賠償請求控訴事件
裁判年月 平成25年08月22日
裁判所名 知的財産高等裁判所  
権利種別 特許権
訴訟類型 民事訴訟
裁判長裁判官 土肥章大、裁判官 田中芳樹、荒井章光
特許発明の特許請求の範囲の解釈

ア 控訴人は,本件手続補正書の「3−1)」及び「3−2)」は,・・・,原本性を証明してもらうためのデータを,原本性を証明する処理のために受け取ることを否定する陳述ではないから,ダイジェスト照合によって実現しているサービスに,原本性を証明してもらうためのデータを受け取り保管することを加えることをもって,構成要件6及び7の充足性を否定する根拠とはならない旨主張する。

 しかしながら,・・・,控訴人は,本件特許の拒絶査定不服審判において,本件発明は,「伝達情報」等を発信者装置A及び受信者装置Bから内容証明サイト装置Cに送信せず,「伝達情報」を内容証明サイト装置Cが保管しないことによって,引用文献等記載の発明と異なり,通信量(情報量)が多くならず,多くの情報量を保管する構成でもなく,公証人等による伝達情報への不正関与の可能性を高くしないという効果を奏すると陳述し,本件発明は,控訴人のかかる陳述を踏まえた上で,特許査定がされたものであるから,本件発明の構成要件6及び7の意義は,契約当事者双方が契約書の「原本」を管理し,内容証明サイト装置は原本が改ざんされていないことを伝達情報のダイジェスト又は伝達情報を暗号化した暗号情報のダイジェストのみに基づいて検証することで証明するサービスであると解するのが相当である。

 したがって,原本性を証明するためのデータではなく,原本性を証明してもらうためのデータであれば,「伝達情報」を受け取り保管することもできるとする控訴人の主張は採用することができない。

posted by ごり at 23:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 特許法53〜99条

2013年09月09日

独立特許要件の特許法29条1項3号が不意打ちか争われた事例

事件番号 平成24(行ケ)10348
事件名 審決取消請求事件
裁判年月日 平成25年08月22日
裁判所名 知的財産高等裁判所  
権利種別 特許権
訴訟類型 行政訴訟
裁判長裁判官 土肥章大、裁判官 大鷹一郎 ,荒井章光


もっとも,本件拒絶査定には,・・・との記載があり,上記記載の括弧書きの部分は,・・・「q」が「0」であることを前提とするものではなく,この点において「q」が「0」であることを前提とする本件拒絶理由通知とは異なるものといえる。しかしながら,上記記載の括弧書きの部分は,原告が・・・意見書(乙3の1)で「・・・引用文献5の化合物を除くためにR3の定義の中でアリールを削除し…。」(2頁)と主張したのに対応して,そのような補正によっても拒絶理由が解消されないことを述べたものにすぎず,本件拒絶査定が本件補正前の請求項1について本件拒絶理由通知記載の拒絶理由と同じ拒絶理由があることを指摘したとの上記認定と相反するものではない

ウ 一方,本件審決は,本願補正発明1は,引用発明(引用例の化合物20)と同一であり,特許法29条1項3項に該当するので,特許出願の際独立して特許を受けることができるものではないと判断したものであるところ,本件補正後の請求項1記載の「アリール」,「アルキル」,「アリールアリキル」等の定義に照らすと,本願補正発明1が同号に該当するとの理由は,本件拒絶査定における拒絶理由と同一であると認められる。

エ ・・・
 したがって,本件審決で本件補正を却下した本件審判手続は,特許法159条2項で準用する同法50条本文に反するとの原告の主張は,その前提を欠くものとして理由がない。

(2) その他の手続違反の有無
ア 原告は,
@ ・・・本件審尋書(甲9)が引用する「《前置報告書の内容》」には,本件補正後の請求項1に記載された発明が独立して特許を受けることができない理由として,特許法旧36条6項1号,2号に規定する要件を満たしていないことのみが記載され,特許法29条1項に関する記載がないことによれば,前置審査をした審査官と原告との間には,本件補正により,「特許法29条1項3号の拒絶理由は解消している」との判断について了解が成立し,本件審尋書による審尋をした審判官も,同様の判断をしていた
A 本件審決における本願補正発明1が特許法29条1項3号に該当するとする理由は,本件拒絶査定の拒絶理由と異なるにもかかわらず,本件審決の審決書が原告に送達されるまで原告に対して指摘されておらず,本件審決は,不意打ちで本件補正を却下したものである,
B ・・・,原告は,「《前置報告書の内容》」に記載された特許法旧36条6項1号,2号の拒絶理由については意見を述べることができたが,「《前置報告書の内容》」に記載のない特許法29条1項3号の拒絶理由については意見を述べる機会すら与えられなかったから,本件審判手続は,特許出願人である原告に対して極めて不公正なものであって,適正手続違反に該当するなどと主張する。

しかしながら,本件審尋書(甲9)は,特許法134条4項に基づく審尋の方法として原告に送付されたものであり,その書面の性質上,前置審査をした審査官と原告との間に原告が主張するような合意が成立していることを示すものとはいえず,また,本件審判事件を審理する審判体の見解や判断を示すものではないから,原告の上記@の主張は理由がない。

 次に,前記(1)認定のとおり,本件審決における本願補正発明1が特許法29条1項3号に該当するとの独立特許要件違反の理由は,本願補正発明1が引用発明(引用例の化合物20)と同一であるというものであって,本件拒絶査定における同号の拒絶理由と同一であり,しかも,本件拒絶理由通知においても指摘されていたものであるから,本件審決が上記独立特許要件違反を理由に本件補正を却下したことは原告に対する不意打ちとはいえず,原告の上記Aの主張も理由がない。

 さらに,原告は,本件拒絶理由通知及び本件拒絶査定における引用発明(引用例の化合物20)と同一であることを理由とする特許法29条1項3号の拒絶理由について意見を述べる機会を与えられ,現に上記拒絶理由に対して平成21年6月19日付け意見書を提出して意見を述べたり,同日付け手続補正及び本件補正を行っているのであるから,原告の上記Bの主張もまた理由がない。
posted by ごり at 10:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 特許法その他

2013年08月25日

先願明細書に記載されているに等しい事項

事件番号  平成25(行ケ)10022
事件名  審決取消請求事件
裁判年月日 平成25年08月09日
裁判所名 知的財産高等裁判所  
権利種別 特許権
訴訟類型 行政訴訟
裁判長裁判官 設樂隆一、裁判官 西理香,神谷厚毅
特許法29条の2

(4) 一応の相違点に関する判断について
ア 前記(2)に認定した先願発明の内容及び先願発明における求職クライアント信用評価情報の内容に照らすと,先願発明においても,求職クライアント信用評価情報記憶部には記憶容量の限りがあること,及び,古い求職クライアント信用評価情報は現実性を失い価値が無くなるため常にデータを新鮮にする必要があることが認められる。そうすると,先願発明においてこれらに対処することは,先願明細書に明示されていなくても当然に行われるものであるといえ,先願発明に本件周知技術を付加し,あらかじめ設定された蓄積期間が経過した古い求職クライアント信用評価情報を削除し,常にデータを新鮮なものとする構成とすることは,先願明細書に記載されているに等しい事項といえる。

イ そして,本願発明と上記ア認定の先願発明に本件周知技術を付加した構成とを対比すると,
・・・

ウ 以上によれば,本願発明と先願発明との一応の相違点に係る構成は,先願発明に上記周知技術を単に付加した程度のものであり,かつ,新たな作用効果を奏するものでもない。したがって,本願発明と先願発明とは実質的に同一であるとした審決の判断の結論に誤りがあるとはいえない。
・・・

オ 原告らは,先願発明に何ら記載も示唆もない本件周知技術を先願発明に足し合わせることによって,本願発明と同一であるという帰結を導くことは特許法29条の2に該当するかどうかを判断する際には許されない旨主張する。
しかし,前記(4)アに認定したところによれば,原告らの上記主張を採用することはできない
posted by ごり at 21:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 特許法29条の2

2013年07月03日

臨界的意義のない本願発明の数値と技術的意義の異なる引用例の数値の対比

事件番号 平成24(行ケ)10165
事件名 審決取消請求事件
裁判年月日 平成25年02月28日
裁判所名 知的財産高等裁判所  
権利種別 特許権
訴訟類型 行政訴訟
裁判長裁判官 土肥章大、裁判官 部眞規子,齋藤巌


エ 相違点2の容易想到性
 前記のように,引用例2は,ティシュペーパーの取出し性の改善を目的とする点では本件補正発明と共通するものの,ティシュペーパー束が圧縮されていることを前提とするもので,ティシュペーパー束が圧縮されていないことを前提とする本件補正発明と,前提において相違する。そして,このような前提の相違に起因して,両者は,ティシュペーパーの取出しを妨げる静摩擦力の発生メカニズムが相違し,その大きさも異なるものである。そうすると,静摩擦力を規定する静摩擦係数についても,引用例2における板紙とティシュペーパーとの静摩擦係数の範囲を定めた意義は,本件補正発明におけるティシュペーパーとフィルムとの静摩擦係数の範囲を定めた意義とは全く異なるものである。このような静摩擦係数の意義の相違に鑑みれば,引用発明に,引用例2に記載された「ティシュペーパーと板紙との静摩擦係数0.4〜0.5」を組み合わせて,本件補正発明における「ティシュペーパーとフィルムとの静摩擦係数0.20〜0.28」を導き出すことは,困難である
・・・
(ウ) 被告は,本願明細書の表2によれば,静摩擦係数と使用途中の落ち込みとの関係は明らかでなく,さらに,0.20を下限値とする根拠はなく,出願人が感覚的に設定したものであると主張する。
 本件補正発明において,ティシュペーパーとフィルムとの静摩擦係数を0.2〜0.28とする技術的意義は,ティシュペーパー束が圧縮されていないことを前提とした取出し性に基づくものであるが,当該取出し性の改善は,静摩擦係数のみによって達成されるものではなく,本件補正発明が規定するその他の数値限定との連係によって達成されるものである。したがって,静摩擦係数単独で,機能性評価の結果と比較することに意味はない

 また,本件補正発明において,静摩擦係数の下限値0.20及び上限値0.28にどの程度の臨界的意義があるかは明らかとはいえないものの,引用例2の静摩擦係数とは技術的意義が異なる以上,引用例2に基づき相違点2に係る本件補正発明の構成を容易に想到することができるということはできない
posted by ごり at 22:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 特許法29条2項

2013年05月28日

周知例の追加を手続違背としなかった事例

事件番号 平成24(行ケ)10199
事件名 審決取消請求事件
裁判年月日 平成25年02月14日
裁判所名 知的財産高等裁判所  
権利種別 特許権
訴訟類型 行政訴訟
裁判長裁判官 塩月秀平、裁判官 真辺朋子,田邉実

3 取消事由3(手続違背)について
 前記2のとおり,引用文献1記載発明に,審判長が拒絶理由通知で引用した引用文献2,3に記載の周知技術を適用することによっても,本願発明の容易想到性を肯定できる。なるほど,審決は,当業者が容易に相違点3を解消することができるとの判断を示す過程で,拒絶理由通知で引用していなかった引用文献4を引用したが,これは周知技術の認定の裏付けの一つとして掲げたにすぎず,上記のとおり引用文献2によっても同一の周知技術を認定することができる

 したがって,原告に対し引用文献4についての反論の機会を付与せずに,引用文献4を周知技術の認定の裏付けとして掲げた審決に手続違背の違法があるとはいえない。よって,原告が主張する取消事由3は理由がない。
posted by ごり at 22:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 特許法29条2項

2013年05月26日

明示的示唆がない場合に組み合わせの動機づけを認めた事例

事件番号 平成24(行ケ)10183
事件名 審決取消請求事件
裁判年月日 平成25年02月14日
裁判所名 知的財産高等裁判所  
権利種別 特許権
訴訟類型 行政訴訟
特許法29条2項 動機付け

 また,原告は,エンコーダ自体は周知技術ではあるが,引用例にはエンコーダ等によりバンドの位置を自動的に測定することについて特段の示唆はないから,引用発明に,胸部圧迫装置に係る引用発明とはその機能が本質的に相違する周知例1ないし5の周知技術を適用する動機付けを認めることはできないと主張する。

 しかしながら,引用例には,引用発明の電気モータをマイクロプロセッサ回路により制御することを示唆する記載があるところ,自動的な制御を実現するためにはバンドの位置情報を把握することが必要であることは明らかであるから,エンコーダ等の測定機器を用いることについて,動機付けを認めることができる

 また,周知例1ないし5は,胸部圧迫装置に係る文献ではないが,エンコーダに係る周知技術は,幅広い技術分野にわたるものである上,人体の一部に巻き付ける帯状物の巻付け状態を把握するという目的において共通しており,当該目的のために胸部圧迫装置に適用することを妨げるものではないし,原告が主張する機能の相違も,引用発明と周知例1ないし5との技術分野の相違に伴う用途の相違にすぎないものである。
posted by ごり at 22:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 特許法29条2項

確認の利益が認められないとされた事例

事件番号 平成24(ワ)2303
事件名 ドメイン名使用差止請求権不存在確認請求事件 
裁判年月日 平成25年02月13日
裁判所名 東京地方裁判所  
権利種別 商標権
訴訟類型 民事訴訟
裁判長裁判官 大須賀滋、裁判官 小川雅敏,西村康夫

 すなわち,被告は,本件ドメイン名の登録に関し,原告とJPRSと間の法律関係を規律する本件登録規則(及びそれと一体をなす本件紛争処理方針及び本件手続準則)に則して,登録契約内容の変更(登録の移転)を求めているものであり,その主張する事由は,米国シティバンクの本件各商標に由来する権利又は正当な利益ではあるが,被告自身が本件各商標について,商標権や専用使用権を有することを主張するものではない

 したがって,仮に,本件訴訟において被告に本件各商標についての商標法上の使用差止請求権が存在しないことを確認してみても,被告が本件各商標について米国シティバンクから許諾を得ているという事実関係が本件ドメイン名の登録の移転を基礎付け得るものである以上は,原告の本件ドメイン名の登録に関するJPRSとの間の契約関係に基づく地位についての不安,危険は除去されないものといわざるを得ない。
 そして,原告と被告との間には,本件訴訟提起以前において,本件裁定に係る申立て以外に紛争はなかったのであるから,本件各商標の商標権に基づく本件ドメイン名の使用差止めという紛争は存在しなかったというほかはない。

 そうすると,本件は,判決をもって法律関係の存否を確定することにより,その法律関係に関する法律上の紛争を解決するものではないから,確認の利益が認められない

 この点,・・・,本件ドメイン名を使用する権利があることの確認を求めるのが相当であったと解される。なお,当裁判所は,原告に対し,本件ドメイン名を使用する権利があることの確認を求めるか否かを釈明したが,原告は訴えの変更をしなかったものである。

(3) 以上のとおり,本件訴えは,確認の利益がなく不適法であるから,却下を免れない。
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引用例の組み合わせを否定した事例

事件番号 平成24(行ケ)10181
事件名 審決取消請求事件
裁判年月日 平成25年02月07日
裁判所名 知的財産高等裁判所  
権利種別 特許権
訴訟類型 行政訴訟
裁判長裁判官 塩月秀平、裁判官 池下朗,古谷健二郎
特許法29条2項

 また,甲2公報に開示された上記(1)の式は,甲1発明とは異なり,電流の条件に応じた式の使い分けをするものではないから,甲2公報に開示された式を甲1発明に適用するためには,甲1発明について,電流変化の状態に応じた条件分岐を取り除く変更を行う必要があるが,このような変更を行うと,甲1発明が対象とするアーク放電による発熱についての計算を行う(3)式の適用ができなくなり,甲1発明の果たしていた機能(・・・)を達成することができなくなる

 以上検討したところに照らすと,甲2公報に開示された式を甲1発明に適用することが容易に想到し得たとはいえない。
posted by ごり at 22:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 特許法29条2項

2013年05月19日

実施可能要件を満たさないとした事例

事件番号 平成24(行ケ)10071
事件名 審決取消請求事件 
裁判年月日 平成25年02月12日
裁判所名 知的財産高等裁判所  
権利種別 特許権
訴訟類型 行政訴訟
裁判長裁判官 塩月秀平、裁判官 池下朗,古谷健二郎
特許法36条4項

1 実施可能要件の判断
(1) 請求項7に係る本願発明は,(a)ウリジン,ウリジン塩,リン酸ウリジン又はアシル化ウリジン化合物,及び,(b)コリン又はコリン塩,の2成分を組み合わせた組成物が人の脳シチジンレベルを上昇させるという薬理作用を示す経口投与用医薬についての発明である。
 そうすると,本願明細書の発明の詳細な説明に当業者が本願発明を実施できる程度に明確かつ十分に記載したといえるためには,薬理試験の結果等により,当該有効成分がその属性を有していることを実証するか,又は合理的に説明する必要がある

本願明細書には,例2として,アレチネズミに前記(a)成分であるウリジンを単独で経口投与した場合に,脳におけるシチジンのレベルが上昇したことが記載されているものの,(a)成分と(b)成分を組み合わせて使用した場合に,脳のシチジンレベルが上昇したことを示す実験の結果は示されておらず,(b)成分単独で脳のシチジンレベルが上昇したことを示す実験結果も示されていない。また,(b)成分であるコリン又はコリン塩を(a)成分と併用して投与した場合,又は(b)成分単独で投与した場合に,脳のシチジンレベルを上昇させるという技術常識が本願発明の優先日前に存在したと推認できるような記載は本願明細書にはない。

 そうすると,詳細な説明には,本願発明の有効成分である(a)及び(b)の2成分の組合せが脳シチジンレベルを上昇させるという属性が記載されていないので,発明の詳細な説明は,当業者が本願発明を実施できる程度に明確かつ十分に記載したということはできない。したがって,本願明細書の発明の詳細な説明の記載は,特許法36条4項に規定する要件を満たさない。この趣旨を説示する審決の判断に誤りはない。
posted by ごり at 22:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 特許法36条4項

阻害要因を認めた事例

事件番号 平成24(行ケ)10198
事件名 審決取消請求事件
裁判年月日 平成25年02月07日
裁判所名 知的財産高等裁判所  
権利種別 特許権
訴訟類型 行政訴訟
裁判長裁判官 土肥章大、裁判官 部眞規子,齋藤巌
特許法29条2項 阻害要因

イ 引用発明の吊り下げ部について
 他方,引用発明は,袋体の上縁を構成する各シール部の外側のフィルム及びガセット折込体については,開口以外の部分についてシールすることが記載されていないだけでなく,そもそも,不要の構成と理解される。また,仮にその不要の構成が残されているとしても,フィルム及びガセット折込体のコーナの部分は内袋の直方体の上面上に沿うとされているから,吊り下げのために,不要な構成をあえて残し,さらに直方体の上面に沿わない構成として,吊り下げ用の空間を形成することは,引用発明における阻害要因となる。
posted by ごり at 20:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 特許法29条2項